た人々の行動を考える科目が入ります。また,妊婦,産婦に関する母性看護学系の講義が他の専門科目に先んじて前期に開講されます。基礎看護学では,看護方法論で,広い実習室で援助技術に関して本格的に修得していきます。9月に基礎看護学実習が大学附属病院で行われます。さらに,くすりの富山と言われるように,古くから和漢薬が発展してきました。その特徴に代表される和漢医薬学入門が開講され,東西医学の融合の実際を知ることが出来ます。この講義は医学科と合同です。気血水のようにヒトを統合体としてフィジカルアセスメントすることは,看護学にも通じます。2年次後期には総論や臨床医学系が中心ですが,小児看護学,成人看護学,老年看護学,精神看護学の講義が開講されます。臨床医学系の講義では,大学附属病院でまさに最先端の治療を行っている医師から講義を受けることが出来るので,実践的かつ最新の医療知識を吸収することが出来るでしょう。3年次は専門科目がより各論的に充実するとともに,地域看護学,最近注目されている在宅?訪問看護を学ぶ在宅看護学が始まります。人のくらしに視点が移るとも言えます。本学看護学科は,3年次編入を受け入れているので,編入生はここからがスタートです。前述のごとく,臨床看護領域にとどまらず,保健領域の全分野を網羅できるプロフェッショナルになることを目指します。保健領域では,対象者の看護診断のみならず,市町村の地区診断といった公衆衛生看護学を修得します。地区の人口,産業,健康課題など市町村そのものの特徴をデータから解析します。こういう学修をすると,今まで何気なく手に取っていた市町村の冊子やHPが如何に熟慮されて作り上げられているか感心するのではないでしょうか。また,3年次には選択科目がいくつかあります。助産学ゼミナール,助産概論など助産師を希望しなくても興味があれば選択できる科目,東洋の知と看護等です。3年次の後半2月から本格的な臨地実習(領域別実習)も始まります。4年次は主として領域別臨地実習が展開され,1グループにつき7~8人で各領域をローテーションします。小児看護学実習,母性看護学実習,成人看護学実習(周手術期?慢性期),精神看護学実習は大学附属病院で行われるので,最先端の医療に伴った看護学を事例展開します。シャドーイングとよばれる看護師に付き添って行う見学実習も多くあるので,学生は,安心してこれまで机上で学んできたことを実際に見学し,個別性の高いケア技術の意味を再度学んで,体験型の学修を行うことができます。看護学の醍醐味ともいえる感動体験があるでしょう。在宅看護学実習,老年看護学実習,地域看護学実習は,訪問看護ステーション,老健施設,市町村等で実施されます。くらしに寄り添うという意味が体得できるカリキュラムになっています。上記のように富山大学医学部看護学科においては,4年間かけて,じっくりと自分の未来を見つめることが出来ます。また,看護研究も行い,11月には看護研究論文集を作成します。この看護研究は各領域に研究室配属された学生が,学士として必要な仮説の立て方,方法論の妥当性,データサイエンスの実際,結果の示し方,看護学としての考察のあり方,論文の書き方を学ぶことができます。そこから発展させて,総合実習へと学びを深めていきます。総合実習では,仮説検証型の専門性の高い実習内容であったり,自身の看護技術を振り返り追加して実習したい内容を考えたり,基本的に学生自身が主体的に実習計画を立て自己評価していきます。93年次カリキュラム4年次カリキュラム
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